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2016/08/02

白山 楽々新道 七倉山(2557m) 四塚山(2519.5m) 石川県白山市

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白山 楽々新道 七倉山(2557m) 四塚山(2519.5m) 石川県白山市
2016年7月31日(日)から8月1日(月) 晴れのち夕立・晴れのち曇り夕方雨
小桜平避難小屋に泊まり、白山楽々新道を初めて歩く
参加者:単独


一日目:新岩間温泉7:40~8:00-登山口8:32ー標高1620m地点11:12~11:31-小桜平避難小屋13:22(宿泊)
二日目:小桜平避難小屋5:23-岩間道分岐5:45-標高2340m七倉山下最低鞍部7:35-七倉の辻8:20~8:47-四塚山9:05-七倉の辻9:18-標高2340m最低鞍部9:51-小桜平避難小屋11:26~12:18-新岩間温泉15:15


日の出 4:59  日の入り 19:00   GPS軌跡ファイル: 楽々新道登りGPS軌跡2016_7_31.gpx  楽々新道下りGPS軌跡2016_8_1.gpx

新岩間温泉から小桜平避難小屋まで・避難小屋から七倉-四ツ塚-新岩間温泉まで


新岩間温泉から小桜平避難小屋まで


小桜平避難小屋から七倉山-四ツ塚山-新岩間温泉下山まで



(1日目)

 いつかは歩いてみたいと思っていた白山の楽々新道を歩いてきた。私にとっては距離が長いので、新岩間温泉から登って小桜平避難小屋で一泊して、翌日は七倉山に足を延ばして新岩間温泉に戻るルートで計画した。
 新岩間温泉には、立派な駐車場ができていて、新しく清潔な水洗トイレも整備されている(水は飲用不可と書かれていた)。岩間噴泉塔群への登り口でもあるからだろうか。立派な登山届提出ポストも設置されている。まずは、砂利道の林道歩きから始める。やがて登山口の標識があり、山道が始まる。
 よく整備された歩きやすい道を登って高度を上げていく。登るほどに植生が少しずつ変化していく。小桜平の少し下あたりで、黒土に針葉樹が生えていて、針葉樹の葉などが堆積したような独特のよい土の香りがする道になった。
志賀高原にこんな雰囲気のトレールがあったように思う。違うのは、人がいなくて踏まれていないこと。
 小桜平の湿原を歩くと、小屋はすぐそこ。北部白山管理人のSさんとすれ違い、草刈りの状況などを伺った。雨で大変だったそうだ。檜の木の香りが残る小屋につくと、人はいないが荷物は置いてあり、干してある衣類が悪臭を放っている。小屋の前の水場で水を汲んで、ゆっくりさせてもらう。
 夕方には、猛烈な夕立になった。その中を名古屋の労山のご一行が戻ってこられて、一気に賑やかになった。17:00ごろだったか、神戸からの単独行の方が白山から降りてこられて、
この日は、名古屋の労山の方々7名、神戸からの単独行の方1名と私で計9名での宿泊となった。小屋は、満員の状態だ。夜には、満天の星空。こんな美しい星空は、生まれて初めて見た。

(2日目)
 朝、小屋から静かに荷物を持って出て、外で朝食を摂る。強力な蚊のような虫がすごい。短い夏の間に栄養をつけないといけないので、虫も必死。こちらは、刺されたくなくて必死。荷物の中身を一部デポして七倉山に向かう。植物は朝露で濡れていて、カッパズボンがぐっしょり濡れる。登る先に七倉山の斜面が見えて、よく日が当たっている。あそこまで登れば、太陽で朝露も乾くだろうと見当をつけて、暑さで途中でカッパズボンを脱いだ。
 七倉の斜面に取り付くと、朝露はまだまだ残っていて、登山ズボンがぐっしょり濡れてしまった。ゲータでもつければ少しましか、とも思ったが、ぐっしょり濡れてしまって、今さら、という状況なので、我慢して登る。七倉山の山頂を左手に見て登っていると思うが、どこが山頂かよくわからないうちに通り過ぎた。七倉の辻で一休み。太陽があたって嬉しい。もっていたティシュでズボンの水を吸い取り太陽にあたっていると、夏の太陽はありがたく、かなりズボンも乾いてくれた。ゲータをつけて四塚山に向かう。朝露でたちまちゲータは濡れるが、ズボンまでは濡れない。四塚山までは、ほんのひと歩き。砂礫が覆ったやや荒涼とした独特の雰囲気があって、七倉山と全く違うところが不思議だ。七倉山や四塚山は、遠くから白山を眺めているときにきっとよく目にしているはずなので、初めて来ることができて嬉しい。
 七倉の辻は、白山から白山釈迦岳周回の折に通過したことがある。釈迦岳方向の眺めがとても美しく、極楽とはこんなところかと思ったほどだった。江戸時代くらいの昔の方もきっと同じように思ったに違いない。当時は登山口(と言うほどしっかりした道はなかったろうが)まで来るだけでも何日もかけて歩いてきたであろうから、現在の私たちよりも何十倍も感動したに違いない。二度目の七倉の辻でそんなことを思った。
 さきほどまで七倉山を登ってきた道は、お花畑の中に踏み跡になっている道であった。胸まである草丈の中の踏み跡をたどりつつ、咲き誇る花々をかきわけ登る斜面で、「こんな道、見たことない」という状況であった。残念なことに、写真はない。カッパズボンを脱いだときに、何をどううっかりしたのか、カメラバックを登山道脇に置いてきたのだ。カメラバックは、帰路無事回収した。
 その後、小桜平避難小屋まで戻り、昼食を食べて新岩間温泉に下山した。
小桜平避難小屋を出て新岩間温泉で入浴させてもらうまでの間、山中では誰にも会うことはなかった。実に静かで美しい道であった。楽々新道は、白山の下山路に使われることが多い。北部白山の登山道の中では、一番歩きやすい登山道だと思われるが、それなりに距離は長い。そのため、楽々新道そのものを目的として歩くというよりは、白山の帰路に使ってみよう、と考える方が多いのではないか。
 今回、初めて楽々新道を歩いてみて、この道はそれ自身が素晴らしい自然の中を歩く道だとわかった。これから登られる方には、楽々新道を登りに使われることをお勧めしたい。白山からの帰路の下山路に使うと、消化試合のような雰囲気になってしまい、ただ義務感で歩くという気持ちになってしまうかもしれない。それでは、あまりにも勿体ない。小桜平の湿原は、多くの登山者が来ることを想定した登山道にはなっていないので、このまま人が少ない静かな登山道であってほしいと思いつつ、でも楽々新道はとても美しい自然の中を歩く道なので、マナーを守って歩ける方には、ぜひ訪れてほしいと思った(私風情の者が申し上げるのはおこがましいですが、お許しを)。


(登山道の状況)
新岩間温泉からは、しばらく砂利道(林道)を歩く。
・登山口から先は、やや草が茂った森の中を歩く(刈り払いはされている。Sさん、ありがとうございます)。
・小桜平の少し下あたりからは、針葉樹の葉が堆積したような泥炭になる前の黒土。水分豊富で靴全体がぐにゅっと沈む。
・小桜平は、湿原・池塘
・小桜平避難小屋より上の登山道は、よく整備されているが、岩がゴロゴロしていて多少歩きづらいところもある。
・全般によく手入れされていて、ありがたいことです。
・岩間道は崩落していて入れない。
・小桜平の上から岩間道に下る道も、入口はテープを張って規制されている。




新岩間温泉からの登りで


小桜平の池塘


小屋が見えてきた


小屋の前の水場(私は生水で飲んで大丈夫だった)


夕日が射しているが、写真ではよくわからず


翌日の朝、見返り坂に向かう途中から小屋がある平を見る(暗く小さく小屋が写っているが、見えないかも)


朝日が射してきた


早くも日差しに暑さを感じる


荒々しい山々


稜線の向こうが中宮道だろうか。長そうな道だ。


清浄ヶ原付近で


清浄ヶ原付近で


帰路、新岩間温泉を目指す。汗ぐっしょりだが、時々涼しい風もある。
22:30 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | 石川県から登る山